『営業フロー・チャート』で強み・弱みを可視化する

最終更新: 11月9日



営業フロー・チャートを使うと「営業マンの強み・弱み」が把握できます。

・自社の「営業状況」がピンポイントで把握できる

・営業マンの強みを把握して他の営業マンと「共有する」ことができます

・営業マンの弱みを把握して適切な「改善を促す」ことができます   

営業マンは売上をあげたい気持ちを抱いています。

そして、そのための適切なアドバイスを欲しています。


Work Flow を用いて営業マンとのより良好な関係性を築くことが可能です。

良好な関係性は売上に直結していきます。





フロー・チャート で可視化されること

フロー・チャートは営業活動の流れを可視化したものです。

実際に発生した数字を可視化することで業務の成果が明確になります


できる営業マンにとっては自分の成果が表現される一方で、できない営業マンには痛いところを突かれる資料になります。しかし、その痛みを乗り越えたときは必ず成果が生まれ、成長に結びついているはずです。


一括査定サイトの事例

左のフロー・チャートは某一括査定サイトを反響元にした成約までの営業活動を可視化したものです。


大まかには以下のような流れが組まれています。


① 反響数

② コンタクト数

③ 顧客感度

④ アポイント数

⑤ 商談数

⑥ 媒介取得数

⑦ 媒介内容

⑧ 成約数


(店舗の月間状況だと考えてください)




可視化:一括査定サイトはどれくらい有効か?

まずはこの一括査定サイトが有効な不動産テックであるかどうかを確認できます。



上の図は「反響数」から「通電数(コンタクト数)」「売却意思(顧客感度)」までの流れです。


・反響数82件  

・通電数44件

・売却意思がある顧客32件


つまり「売却の意思があるお問い合わせ」は約39%ということになります。

一括査定サイトからの問い合わせは気軽な気持ちになりやすい傾向を考えると約4割は決して低い数字ではないように考えます。


仮に他に「売却の意思があるお問い合わせ」が多い可能性がある一括査定サイトを発見したならば、その時は契約を切り替える判断の基準になります。




可視化:適切にアポイントが取れているか?

売却を検討している人が約4割得られました。

次はアポイントを取り、商談へと進みます。


アポイントの取得に至るまでに注目するポイントが2つあります。

① 「今すぐ売る(26件)」に対して「商談数(14件)」と割合では53.8%になっている

② 「今すぐ売る(26件)」に対して「他者獲得数(8件)」と割合では30.8%になっている





① 「今すぐ売る(26件)」に対して「商談数(14件)」と割合では53.8%になっている

課題 :今すぐ売りたい人なのに約半数しかアポイントが取れていません。

仮説1:電話営業の際に積極性が欠けているのかもしれません。

仮説2:電話営業の際に自社アピールが弱いのかもしれません。


② 「今すぐ売る(26件)」に対して「他者獲得数(8件)」と割合では30.8%になっている

課題 :今すぐ売りたい人の約30%が他社に先を越されてしまっています。

仮説1:以前から他の一括査定サイトで問い合わせをしていたのかもしれません。

仮説2:問い合わせから電話営業までが他社より遅かったのかもしれません。


この場合「電話でのトーク内容」「電話の時間帯」を十分に検討・共有することで商談数が高まるかもしれません。





可視化:商談の結果・内容はどうだったのか?

商談の結果についてはポイントをポジティブ/ネガティブに分けて考えてみます。


ネガティブ・ポイント

① 「商談数(14件)」に対して「即日獲得数(2件)」が14.3%となっている。

② 「商談数(14件)」に対して「他社取得数(5件)」が35.7%となっている。


ポジティブ・ポイント

① 「掘り起こし・追客」からの媒介取得数が6件で媒介取得数8件のうち75.0%となっている。

② 「媒介獲得数(8件)」のうち「専任媒介数(6件)」と75.0%となっている。

③ 「専任媒介数(6件)」のうち「売れ筋数(4件)」が66.7%となっている。



ネガティブ・ポイント

① 「商談数(14)」に対して「即日獲得数(2)」が14.3%となっている。

課題 :商談数に対して媒介獲得数が低いです。

仮説1:自社の魅力が伝えられていないかもしれません。

仮説2:クロージングの技術が習得できていないかもしれません。


② 「商談数(14)」に対して「他社取得数(5)」が35.7%となっている。

課題 :自社に比べ他社に媒介を取得されてしまっている。

仮説1:他社と比べてサービスが劣っているかもしれません。

仮説2:どこか強豪となる会社があるのかもしれません。



ポジティブ・ポイント

① 「掘り起こし・追客」からの媒介取得数が6件で媒介取得数8件のうち75.0%となっています。

評価 :掘り起こし・追客からの媒介取得に成功しています。

仮説1:依頼者様への連絡を適切にとっているかもしれません。

仮説2:十分な追客を行えているのかもしれません。


② 「媒介獲得数(8件)」のうち「専任媒介数(6件)」と75.0%となっている。

評価 :一括査定サイトながら媒介獲得の多くを専任媒介で取得しています。

仮説1:営業マンの人柄が伝わったのかもしれません。

仮説2:自社のサービスが十分に伝わったのかもしれません。


③ 「専任媒介数(6件)」のうち「売れ筋数(4件)」が66.7%となっている。

評価 :売れ筋の価格設定で預かることができています。

仮説1:査定の結果に妥当性を感じてもらえたのかもしれません。

仮説2:一度他者に高く預けたものの売却が進まなかったのかもしれません。



追客が十分に行われているために追客から媒介を取得できていることがわかりました。

そして、その際の交渉では相場に沿った交渉ができていることがわかりました。

業務に熱心に取り組んでいることを伺うことができます。


一方で、商談の弱さがみて取れました

電話アポイントと同様にもう一度「自社の強み」や「商談の技術」について検討・共有することで媒介取得数が高まる可能性があります。パンフレットやサービスの見直しなどの検討も良いかもしれません。

また、一括査定サイト自体が「高く売れる」ことを謳っているために売却主は相場よりも高く売りたいと考えていますが、適切すぎる価格を伝えていることが原因かもしれません。




可視化:成約に結びついているのか?

取得した媒介は成約に結びつかなくてはなりません。


① 「媒介取得数(8件)」に対して「成約数(5件)」が62.5%となっている。





① 「媒介取得数(8件)」に対して「成約数(5件)」が62.5%となっている。

評価:取得した媒介がしっかりと成約しているようです。

仮説:売れ筋で媒介を預かることができていることが要因かもしれません。




事例の営業は適切か?改善は?

会社の方針によりますが、広告比率の面からのみ判断すると「並〜良」だと考えられます。

仮に一括査定サイトの反響単価を10000円とした場合、合計82万円です。

売上500万円に対する広告比率は16.4%となります。

昨今の不動産広告費が20%程度、高いところだと30%であることを考えると「並〜良」であると考えられます。


改善点は大いにありそうです。

多くの不動産会社が苦手とする追客を十分に行えています

現状を維持しつつ、他社に取られてしまっている一度目の電話・商談を工夫すれば10-20%の改善が望めそうです。


売上に換算すれば550-600万円に改善する可能性を秘めています。



少し長くなってしまいましたが、「 フロー・チャート 」を用いることで「どこを評価したらいいのか」「どこを改善したら良いのか」が明確になります。


つまり、具体的な営業戦略を練ることができ、営業マンに対する指示やアドバイスが的確になります


売上が伸びること、そして営業マンが活き活きと仕事ができるツールになれば幸いです。