『仮説検定』で内見数UPを調査する

最終更新: 7日前





経営はトライ&エラーの繰り返しです。

そして、小さな成果の積み重ねが大きな利益を生み出します。


成果のために、経営者は新しいアイディアを社員に伝え実行していきます。

しかし、時として実行する社員たちがその効果を感じられず士気が下がることがあります。


仮説検定は経営者の施策に「効果があったかどうか」を客観的に検証し、社員の士気を高めるために用いることができます。


仮説検定でできること

・経営者の施策に「効果があったかどうか」を検証することができる

・効果を実感することで現場の士気が高まる



事例:デザイン図面は内見数を増加させるか?

図面のデザインを替えたら他社仲介からの内見依頼は増えるのか?


売主の立場に立って考えたとき、片手仲介だとしても内見数が増えることは高値売却や早期売却へ繋がる可能性があるので望ましいことです。


デザイン図面が効果を発揮するのがREINSへの掲載です。


売主の利益へ付与するために図面の内容を充実させることを考えました。

同時にそれが証明できれば売主から信頼を得ることができ、物件を預かることへ繋がります。



左がデザイン図面のサンプルです。


このように一般的な販売図面と比べて「デザイン性」と「物件情報量」を充実させました。ターゲットを女性単身に絞ったので、爽やかな雰囲気とペットが2匹飼えることを伝えるためにアイキャッチとしてイメージ写真が入っています。



これを物件ごとに作成し、「一般図面での販売期間」「デザイン図面での販売期間」の内見数を比較・検証を試みました。




変更前と変更後の比較

効果がありそう…?なさそう…?



変更前の数値を見てみましょう。


販売期間にばらつきがあるので「期間における1日あたりの内見数」を指標としました。「問い合せ力」はわかりやすく指標値を100倍にした数値になっています。


0件が目立ち、残念ながら内見数は芳しくありません。その一方で、6.67や7.58など問い合わせ力が高い物件もあります。




次に変更後の数値を見ていきましょう。


変更後はご覧のように問い合わせ力が20.00や14.29などの高数値がでてきました。

効果がありそうに見えます。おそらく効果はあったでしょう。


しかし、これは時期的な影響があったのではないか?偶然ではないか?という可能性も残ります。





仮説検定で「偶然かどうか」を検証

仮説検定では「偶然に起こる可能性」を検証




実際に検証してみましょう。


細かい手法は割愛しますが、ざっくりと説明すると仮説検定は「変更前と変更後の差が偶然に起こり得るかどうか」を検証します。


そして、その結果を「t検定」という検定手法に当て嵌めます。この数字が1.895を超えていれば95%の信頼性が得られ、「効果はあった可能性が高い」と判断できます。


左図の一番下のセル「t検定量」を見てみると1.983(1.931は件数での検証)という数字が現れました。つまり効果があったことが示されています



偶然に起こった可能性が低い、つまり効果があった可能性が高い、ということです。


注意点としては「絶対に効果があった」とは言いきれず「効果があった可能性が高い」としか言えません。万が一の可能性は捨てきれません。




根拠があれば前に進める!

継続して計測していけば効果の信頼性はどんどん高まる


7個のサンプルよりも20個のサンプル。

20個のサンプルよりも100個のサンプル。


サンプル数は多ければ多いほど信頼性が高まります。


まずは手元のサンプルで確認し、可能性があるならばどんどんと前に進む。

「根拠」があれば人は前に進むことができます


仮説検定が、経営判断を前進させるツールになれば幸いです。