後継者育成は『40代50代』から始めれば選択肢が広がる



事業承継の本業務は1~2年前から始めることになります。そして、後継者育成は10年前を目安に始めることが中小企業庁のガイドラインから示されています。

しかし、私の見解は違います。

後継者育成は早ければ早いほど効果が高まると考えています。

可能ならば、40代50代で始めることをお勧めしています。



後継者育成を年代別にみてみる

《40歳から後継者育成を始めた場合》

 ・30年以上期間が残されている

 ・10年で事業承継できた場合には50歳での引退ができる

 ・後継者が育っていればM&Aでも有利に働く

 ・経営者の気力体力が充実している


《50歳から後継者育成を始めた場合》

 ・20年以上期間が残されている

 ・10年で事業承継できた場合には60歳での引退ができる

 ・経営者の気力体力が充実している

《60歳から後継者育成を始めた場合》

 ・10年期間が残されている

 ・70歳での引退を目標とする

 ・経営者が体調を崩すリスクがある


当たり前のことなのですが、改めてみてみると早くから始めることには高い可能性が潜んでいます。

早くから後継者育成を始めるメリット

(1)後継者が育つと事業を任せられる

事業承継をするにしてもしないにしても、後継者が成長することは会社に利益をもたらします。十分に経営を任せられるようになったと感じたら、事業承継を待たずに経営を任せてしまうことができます。それは現経営者に自由な時間をもたらします。同時に後継者にとっても高みを目指すチャンスになります。

(2)そのために、新しい事業を始めることができる

現経営者が自由な時間をもったときの選択肢に「新しい事業を始める」があります。新しい部署を作ってもいいですし、自分で新たな会社を立ち上げることもできます。余裕がある状態でスタートできるので「やりたかった仕事」を事業としてスタートすることができます。

(3)あるいは、セカンドライフを楽しむことができる

「仕事は十分にがんばった」ということならば、セカンドライフを楽しむこともできます。旅をするでも、隠居するでも、もちろん趣味に没頭するでも。

(4)M&Aするときにも管理者がいることは有利に働く

仮にM&Aをするとなったときに、後任が誰も育っていないと合併後も当分は現場で指揮を取らなくてはなりません。すでに現場の指揮を後継者が取っているならばM&Aをするにも有利に働きます。

(5)人間はいつ死ぬかわからない

事業承継の話をするときには避けては通れない話です。人はいつか死にます。大往生することもありますし、突然死んでしまうこともあります。突然死んでしまったとき、残された家族、残された従業員が路頭に迷わないように準備が必要です。ちょっと脅しのような話になってしまいましたが、これは事実として受け止めていただきたいと思います。

早ければ選択肢が広がることは間違いありませんが「今」始めているならば、それがもっとも早いスタートでもあります。「今」はじめていることに誇りをもって進めていただければと思います。